フィギアスケートは難しい
先日行われたフィギアスケート世界選手権で、日本選手は男女とも明日につながる成績を残しました。スケートに限らず、大事な戦いになると力が入り過ぎたり、それを意識してリラックスし過ぎると、今度は力が抜けて失敗してしまう。テレビ桟敷席で観戦しているボクたちは気楽なもので、時には一流の評論家をしのぐ解説で酷評したりします。今回も、判官びいきというのでしょうか、ついつい浅田選手の出番が来ると応援にも力が入ります。
ボクは浅田選手の演技を見ていると、どうしても職人と名人の違いという言葉を思い浮かべてしまいます。職人は、どんな場合でもそつ無く仕上げるが、名人の技は職人を超えるが、めったに納得のいくものはできない。映画やテレビドラマなどで、名人肌の陶芸家などが、素人目には素晴らしい茶碗や壺を床に叩きつけて壊してしまう。壊すにしても床に叩きつけない方が後で片づけるのに都合がよいのではないかなどと思ったりもします。
話がそれてしまいましたが、浅田選手は名人肌で、自分のリズムが試合の時期や雰囲気にあっていない場合は、持てる力が出しきれないのではないのではないでしょうか。満を持して臨んだはずの今大会も、やはり自分のリズムに乗りきれなかったような気がします。フィギア界ではもうベテランの域に達しているわけですから、"職人になりきって滑れば、滑らないで済む"ような気がするのですが、テレビ桟敷席からの素人解説なのでしょうか?