春眠暁を覚えず
4月に入るとさすがに陽射しも暖かくなり、そろそろ桜の季節が近づいてきた感じがします。そして、街には真新しいランドセルを背負った一年生の笑顔が見られるようになります。わが家ではムサシが存命のころは、起き抜けに散歩に出かけていたので、帰り足には必ずピカピカの一年生に出会ったものです。今は、体のあちこちが痛みだし、朝夕の散歩もさぼりがちですが、それでもムサシに気合を掛けられながら続けています。
それでも、この季節になると、これまでの寒さから解放されるためか、あるいは、あまりにも陽気がよすぎるためか、ついもう少しとばかり布団にもぐり直してしまいます。"春眠暁を覚えず"などという図ではありません。朝が来たのはとっくに承知しているのですが、何故か体が反応しないのです。もう少しうまい言い訳を思いつきそうなものですが、とにかく眠くて眠くて、とてもそれどころではありません。
ムサシに言わせると、「それはこの季節に限ったことではないのでは?といいます。冬は、寒くて布団から出られない。夏は夏で、朝方ようやく涼しくなってきたので、もうひと寝入りする。結局年中眠いのではないか」。厳しくも的を射た指摘ですが、かく言うご意見番のムサシも、「隣でいつもすやすや眠っていたではないか」と反論してみたが、ムサシは少しも慌てず、ボクは「とっく目が覚めているが、相棒のオヤジに付き合って眠っているふりをしているだけ」というつれない答えが返ってきました。