多聞山展望公園
松島湾に浮かぶ260あまりの島々を一望できる景勝地として昔から親しまれてきたのが、四大観です。大高森(東松島市)、富山(松島町)、扇谷(松島町)、多聞山(七ヶ浜町)がそれですが、その中でも堂々とした景観で「偉観」とたたえられているのが七ヶ浜町の半島にある多聞山からの眺望です。ここは、桜の名勝としても知られ、例年4月下旬ごろに見ごろを迎えます。
多聞山展望公園には、桜をはじめかれんな花に彩られたあずまやがあり、ここから眺める松島湾の景色は、まさに偉観の名に相応しい。広場から案内標識に従って緩やかな坂を上ると「被葉衣(ひようい)観音」を本尊とした小さな堂宇があり、ここから石段を下りて少し歩いたところに「毘沙門堂」があります。ここから右手に、震災で被災し2013年に立て直された真新しい鐘楼があり、その裏手に広がるのが多聞山の大パノラマです。
灯台のある地蔵島や馬放島など大小緑の島々が眼下に見渡せます。瑞巌寺の末寺「葦航寺」(七ヶ浜町代ケ崎)の堀野宗俊住職によると、この毘沙門堂は、地元の漁師が網に掛かった毘沙門天(多聞天)像をみつけ、これを鎮守としたのが始まりだという。伊達政宗が亡くなった年の1636年の創建といわれています。33年に一度、ご開帳が行われるとのことです。