わが家の復興計画
わが家では、押入れのふすまの立てつけが多少悪くなった程度なので、日常の生活には殆ど支障がありません。それでも、よく見ると結構色々なところにガタがきていることに気がつきます。ちょっと手を加えれば修復できそうに思うのですが、今もって殆ど手を付けていません。その理由はどういうことなのかよく解りませんが、たぶん、町の復興がはかばかしくない中で、わが家を優先させるのは遠慮したいとオヤジが考えているからだと思います。
実は、その方がボクにとってもありがたいことなのです。というのは、いざ修理が始まれば、あれもこれもということになり、ボク専用の寛ぎゾーンも移動させられるはめになりかねないからです。そうなったとして、オヤジもお母ちゃんもボクの事を考えてくれるはずなので、特に心配はしていませんが、昔のままの居心地の良さは格別なので、できればこのままそっとしておいてもらいたいものです。
しかし、さすがにそれはボクの我儘ですから、ある程度は仕方がないことだと覚悟をしています。考えてみるまでもなく、この家全体がボクの部屋みたいなものなので、心配するよりも楽しみにしている方が正解なのかもしれません。それに、あの暖かいベッドはどんなに改装しても変わらないはずなので、あまり注文を付けなくてもいいのかもしれません。大震災から4年目を迎える来年は、わが家はどんな景色になるのでしょうか。