秋の夜を華麗に彩る円通院庭園の紅葉ライトアップは、今年も11月１日から開催されています。紅葉の名所としても知られている松島ですが、その中でも、石庭「雲外天地の庭」や「遠州の庭を持つ名庭・円通院庭園」は、赤や黄色の紅葉に彩られ、特に見ごたえがあります。ここは、コケ寺としても知れているところで、苔の緑が紅葉をいっそう艶やかなものにしてくれます。

これに松の緑が加わると、その光景は松島ならではの豪華な絵巻となりますが、日が暮れると、その景色がさらに一変します。それは、「松島紅葉ライトアップ」が宵闇の中に新たな魅力を浮かび上がらせてくれるからです。円通院庭園の心字の池では、漆黒の鏡に映る真っ赤なもみじは、あでやかで絵巻物のようです。円通院を中心に、五郎八姫の菩提寺・天麟院、観覧亭などが光に照らし出されます。

また、瑞巌寺の杉並木参道では、竹の燭台にろうそくを灯す「瑞巌寺灯道」も行われます。松島のもう一つの魅力である日本情緒が、訪れる人々に深い感動を与えてくれます。秋の宵、松島に繰り広げられる松島のライトアップに、しばし身を委ねることで、これまで見たこともない荘厳で幽玄の世界を体験してみてはいかがでしょうか。今がちょうど見ごろかもしれません。