作並・奥新川の紅葉
JR仙山線は、奥羽山脈を横断する鉄道で、その途中には面白山や山寺などもあり、紅葉の名所も数多く存在しています。宮城県と山形県の県境近くにある作並温泉もその一つですが、JR作並駅は2008年に木造和風の駅舎が完成しました。この作並駅から東へ向かうと、JR西仙台ハイランド駅があり、この近くには、紅葉の名所「鳳鳴四十八滝」があります。
大小の滝が様々な姿を見せ、水の流れる音が重なって風情があります。旅人はそれを伝説の鳥・鳳凰の鳴く声のように聞こえたことから、その名が付けられたそうです。数ある滝の中でも、一際見ごたえのあるのが鳳鳴の大滝で、高さ25m、幅10mにわたります。周囲の赤や黄色に色づいた木々と水の色が日差しに映えて美しい。そこから、西に向かうと作並温泉があります。
作並温泉の開湯は、奈良時代に僧・行基が奥州を旅したとき、鳥の鳴き声に誘われて広瀬川に湧く湯を発見し、広く人々に教えたことに始まったという。また、室町時代、源頼朝が奥州藤原氏討伐の途中、作並で湯けむりの立つ泉で湯浴している鷹を見つけたという説もあります。現在につながる開湯は1796年、地元住民の岩松寿隆が藩主・伊達斉村の時に許しを得て着手したことによるとされています。秋には背景に連なる山々の彩が見事です。