松島の紅葉
山間部の紅葉はもう見頃が過ぎたころでしょうが、松島の紅葉は今真っただ中です。その一つが、松島四大観の一つである扇谷の紅葉です。四大観とは、「富山」「多聞山」「大高森」「扇谷」の4つことですが、そのうちの1つである扇谷は、松島に浮かぶ260余の島々を一望できる景勝地でもあります。しかも、桜や紅葉の名勝としても全国に知られています。
また、静寂な秋の夜の幻想的な景色が望める円通院の紅葉は、この時期、より一層深みを増してきています。ライトアップの演出も、回を重ねるごとに円熟味を増し、瑞巌寺洞窟群、比翼塚、三聖堂、天麟院、観覧亭の大ケヤキや紅葉した葉を柔らかく包み、昼間とは全く違う雰囲気を醸し出しています。幽玄の世界とはこういう空間のことを言うのでしょう。
伊達正宗公の嫡孫である光宗公の霊廟である円通院の庭園「遠州の庭」は、江戸時代の庭園家「小堀遠州」の作といわれています。そのほか、石庭「雲外天地の庭」、「バラの庭」、「白樺峰西洋の庭」、三慧殿禅林寺瞑想の庭」などの見どころがあります。荘厳なお寺と鮮やかな紅葉がライトアップされ、日本三景松島の夜景を彩り豊かに演出してくれています。