あれから40年
綾小路きみまろの名セリフに「あれから40年」というのがあります。これは若い時の女性と、40年後のおばちゃんの落差を面白おかしく表現する時の言葉ですが、わが家も例外ではなく、お母ちゃんと一緒になった当時は、「わらじ」のように大盤のハンバーグが食卓に乗ったものですが、あれから40年、取り皿に入れてもまだ余裕がある大きさになりました。
がっくり肩を落としている私に、ムサシは「オヤジはそんな大きいハンバーグを今でも食べたいと思っているわけ? 今そんなハンバーグを食べたら明日はないよ! 生かされていることに感謝した方がいい。」というのです。私としては、「健康のことを心配しているため、ハンバーグが小さくなったのだ」とは思えない節があることを問題にしているのです。
しかし、ムサシに言わせると、生かされているのかどうかが微妙なところが生きる糧になっているからこそ、明日も生きられるのだというのです。そう言われてみれば、生かされる側にあることを信じて疑わない人は、生きるために努力をすることを忘れてしまうためか、与えられなければ生きられない、社会のお荷物になってしまう人も大勢いますよね。