鹿島台互市
互市は各地で開催されていますが、宮城県内では特に鹿島台の互市が有名です。ここの互市は毎年春と秋の2回開催されますが、100年余りの歴史と伝統があります。当時の村長が産業振興を図るために、地元産の農産物や加工品を販売したのが始まりと言われていますが、現在では東北でも有数の規模を誇る市に成長し、会場はいつも大いに賑わっています。
JR鹿島台駅前の商店街を会場に、約270店の露店が連なり、地元農産物をはじめ木工品、海産物などがずらりと並び、目移りして品定めが難しいほどです。特に、鹿島台地区内外の業者が集まる植木市は定評があり、東北各地から足を運ぶフアンも多く、期間中は掘り出し物を求めて買い回る客でいっぱいになるため、最近はシャトルバスも運行されます。
明示43年に、あのわらじ村長の名前で親しまれている5代目村長の鎌田三之助が、村内にあった14の神社を鹿島台神社に合祀したのをきっかけに、村の産業振興を願って開設したのが始まりですが、秋に行われる互市は、正月の準備という意味合いが強いようですが、それにしても、往時の雰囲気を今に伝える「鹿島台互市」は、郷土色あふれる市です。