芳賀銃砲火薬店
店内には250種類に及ぶ玩具花火が並んでいる「芳賀銃砲火薬店」は、仙台市青葉区二日町にあります。代表の芳賀純一社長の祖先は栃木県の出身で、縁あって伊達家に仕えて今日に至ったということです。その間、火縄銃の製造を修業したり、江戸で洋砲学を学び、幕末には仙台藩や会津藩に多数の火縄銃を献上したと伝えられている由緒ある老舗です。
同社は明治15年に創業し、18年には芳賀右衛門に宮城県から「銃砲製造」の免許がおり、そのころから銃砲の製造や火薬類の販売を始めました。その後、昭和20年代の初期から花火の製造を始め、花火大会の企画を担うまでに発展しました。この間、他社に先駆けて電気点火遠隔操作を導入し、グラスファイバー筒の開発などの技術革新にも取り組みました。
そして、迎えた2000年のシドニーオリンピック。その閉会式のフィナーレを飾る花火を打ち上げたことで、「仙台の芳賀」を世界に知らしめることとなりました。花火部門は芳賀火工という名前で運営していますが、毎年、企画から関わる花火大会は100回前後になるといことです。今年も、震災の犠牲者への追悼と復興への願いを込めて、各地で打ち上げられることでしょう。