行者にんにく(その2)
幻の山菜ともいわれる行者にんにくは、通常の野菜とは異なり、種が落ちて目を出し、収穫できるまでには3年ないし4年はかかるということです。環境にもよりますが、上質の行者にんにくを収穫するには5年以上待たなければならないため、栽培を始めてから5年ほどは無収入ということで、多くの農家では敬遠されてきたようです。
高橋さんは酪農の傍ら、長年栽培経験のある内海さんの指導を受け、7年から8年物の親苗を購入し、減反用の休耕田を利用してハウスと路地で栽培を始めました。もともと野生に生息しているものなので、堆肥と腐葉土だけで化学肥料などは一切使用していない。1年目は2ないし3cm、3年目には7cmほどにとゆっくり成長していきます。
料理の幅は広く、ニンニクのようでもありニラのようでもある独特の風味を生で感じるのもいいですし、炒め物、卵とじ、天ぷら、ラーメンのトッピングなど、様々なバリエーションが楽しめるほか、和・洋・中の料理にも活用できますので、ハンバーグや餃子に使用したいという料理店からの引き合いもあり、続々と新商品が開発されつつあります。