仙台みそ
仙台市青葉区川内大工町に「仙台みそ発祥の地 御塩噌蔵の碑」が建てられています。仙台みそは、仙台藩祖伊達政宗公が城下花壇に御塩噌蔵を設け、真壁屋市兵衛を玄米百国で召抱え、藩の味噌御用を務めさせたことが始まりといわれています。1652年(承応元年)、花壇の焔硝蔵から出火し、北隣の御塩噌蔵三棟が焼失してしまいました。その後、川内の中の瀬橋に再建されました。
仙台味噌が有名になったのは、戦国時代に豊臣秀吉が朝鮮に出兵した折、伊達政宗公が持参したみそだけが、変質せず味も優れていたことだといわれています。その後、真壁屋市兵衛を登用して、「仙台味噌」の看板を許可し、城下の味噌屋たちに味噌屋仲間(協同組合)を結成させ、四季を通じて変質しない良質で美味しい「仙台味噌」を作らせたという。
現存する「味噌屋仲間掟留帳」には、原材料の配合、品質吟味、価格決定、雇用関係など生産から販売に至るまで、厳しい掟が定められていた様子がうかがわれます。当時は、武器や軍用金と共に、米・塩は貴重な物資でしたが、仙台みそは米や塩をふんだんに使った贅沢なもので、後に江戸市中でも一般に払い下げられ、一層その名が広まりました。