宮城オルレ 奥松島コース(その1)
東松島の宮戸島は奥松島とよばれ、松島とはまた違った自然を堪能できる場所だ。2019年10月、その宮戸島で、周囲の景観を見ながらゆっくり歩いて回る「宮城オルレ 奥松島コース」がオープンした。オルレのスタート地点は、ゴール地点でもある宮戸地区復興多目的施設「セルコホームあおみな」。パンフレットやと地図を入手し、これから始まる10㎞・約4時間の旅の準備をする場所だ。最初の見どころは、大正4年に建てられた大高森薬師堂。
堂内には、白木造りの薬師如来像が安置されている(ただし、2019年10月まで工事中)。このあたりは、里浜地区とよばれており、縄文時代がオーバーラップする場所でもある。詳しく知りたい場合は、「奥松島縄文村歴史資料館」に立ち寄ってみるといい。史跡「里浜貝塚」から発掘された縄文土器、縄文人の生活を紹介したシアターなどを見ることができる。細い道を10分ほど歩くと、さとはま縄文の里史跡公園に着く。
ここは、縄文時代前期から弥生時代中期にかけてのムラの跡。日本最大級の貝塚「里浜貝塚」を見学できる。西貝塚・東貝塚・北貝塚の貝塚群があり、里浜人は、数百年前から千年ごろにムラの場所を移したとされている。何千年も前に、この地域で自然に寄り添いながら暮らしていた人々に思いを馳せたい。その公園の裏手にあるご神木の大きな「タブノキ」を経て「波津々浦」の堤防を歩いていくと、水田の風景が広がる。