なりたい自分
ソニー生命保険が中高生を対象に行った調査によれば、「自分の10年後を具体的に考えている」中学生は25.5%、高校生は18.1%いることがわかったという。また、「自分の10年後を具体的に考えている」中学生は2011年の調査時よりも上昇している。中学生にもなると、テレビや周囲の人々の会話から様々な職業について、なんとなく把握しだす時期です。一方で現実としてなれるかどうかよりも、単純に「恰好いい!」「なりたい!」という部分が強く表れる年齢でもある。同調査によると、男女中学生がなりたい職業1位は「ITエンジニア・プログラマー」、2位が「ゲームクリエイター」で、3位が「You Tuberなどの動画投稿者」という結果だったそうです。また、「2018年卒マイナビ大学生就職意識調査」によると大学生の場合、企業へ就職するのではなく、公務員やUターン志願、起業などを志す大学生の割合はわずか文系女子で3.6%、理系女子で4.2%という結果だったという。具体的には仕事を見つける段階である大学生になると、ほとんどの人が企業への就職を考えるようになるということです。また速い段階で夢を見つけられた場合は、大学ではなく専門学校にいくという選択肢も考えられますね。
では、「高校生のなりたい職業」はどんなものがあるでしょう? ソニー生命保険が行った調査では、以下のような結果になったそうです。高校生・大学生の女子に人気!なりたい女性の職業ベスト10は、9位[学者・研究者、同率で会社員]、8位[デザイナー(ファッション・インテリアなど)、7位[カウンセラーや臨床心理士]、6位[保育士・幼稚園教諭]、5位[絵を描く職業(漫画家・イラストレーター・アニメメーター)]、4位[教師・教員]、3位[歌手・俳優・声優などの芸能人]、2位[看護師]、1位[公務員]という順であった。一方DODOが発表した2017年の男性の職種別年収ランキングベスト10を見ると、10位[プリセール(プログラマーとしての知識を活かし、クライアントに自社製品を販売するために営業とは異なる視点から、自社のIT製品に関する技術的な面や導入の流れを説明する仕事)]、9位[経営企画・事業企画]、8位[知的財産・特許]、7位[営業(衣料品メーカー)」、6位[会計専門・会計士]、5位[内部監査]、4位[プロダクトマネージャー]、3位[戦略・経営コンサルタント]、2位[運用(ファンドマネージャー、ディーラー、アナリスト)]、1位[投資銀行業務]となっている。
上記の記述は、オヤジがある企業からの依頼で、社員のモチベーションをいかにして高めるか」というテーマについて相談を受けた際、ネットで情報収取をしていたとき、偶然目にしたものだったということです。若い人の就労意識には興味があったので、取り上げてみたというわけです。調査の性質にもよるので、一概に言い切ることはできないまでも、現代の若者気質が垣間見えるような気がします。まず、言えることは、男女ともに現実的で、「やりたい仕事」と「生活の安定」のバランスを考えている姿がうかがわれる。特に女性は、教師や公務員といった安定した仕事に魅力を感じている人が多い反面、看護師、保育士、芸能人など、やりたい仕事がはっきりしているようです。一方男子は、時代の要請を受けて、高収入が見込める仕事を希望する人が多いようです。どちらかというと、男性の方が、やや高望みをしているようにも見えます。つまり、本当に好きな仕事よりも、注目を浴びる仕事=高収入と考え、一種の憧れが根底にあるように思われ、ちっと心配です。もう一つ大きな特徴は、「モノづくり:製造業」に興味を示す人が少ないことです。もう一度、本当の動機(何をやりたいのか)を問い直してみるのもいいかもしれません。