18歳と81歳の違いは
日曜日の夕方5時半から放送される「笑点」は、オヤジが楽しみにしている番組の一つです。司会者から与えられた問題に対して、いつも当意即妙の回答をするメンバーの面々にはいつも感心させられる。少なくとも、どこかの大臣の答弁より百倍ましだという。その中でも傑作だったのが、"18歳と81歳の違い"という題に対して出したメンバーの回答です。18歳と81歳の違いは「道路を暴走するのが18歳、逆走するのが81歳」「心がもろいのが18歳、骨がもろいのが81歳」「受験戦争を戦っているのが18歳、アメリカと戦っているのが81歳」「恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが81歳」「まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えていないのが81歳」「東京オリンピックに出たいと思うのが18歳、オリンピックまでは生きたいと思うのが81歳」「嵐というと、松潤と思うのが18歳、鞍馬山の嵐寛寿郎を思い出すのが81歳」「自分探しの旅をしているのが18歳、でかけたままわからなくなって皆が探しているのが81歳」「偏差値が気になるのが18歳、血糖値が気になるのが81歳」「ドキドキが止まらないのが18歳、動悸が止まらないのが81歳」。
オヤジも負けじとばかりに、2,3ひねり出しました。それはこんなものです。「困難が待ち構えているのが18歳、もうすぐ楽になるのが81歳」「ネイルサロンに行きたがるのが18歳、ネルのパジャマを欲しがるのが81歳」「ダイエットのために食事を控えるのが18歳、さっき食べたばっかりなのに、ご飯まだ! と催促するのが81歳」「地震のとき財布をもって逃げるのが18歳、シビンをもって逃げるのが81歳」「いつかは高級車と思っているのが18歳、もう霊柩車しか乗りたくないと思っているのが81歳」等々。時間をかけた割にはいまいちというところでしょうが、相棒のボクとしては努力賞ぐらいあげたいところです。というのも、この手の遊びは、頭の体操にもなるので、認知症の予防にもなりそうだからです。あまり頭からコケ落とすと、いじけて止めてしまうとなだめるのが大変だからです。それに、18歳の若者がオヤジギャグを言うのは、ちょっと頂けませんが、れっきとしたオヤジがオヤジギャグを言うのは何の不都合もありません。ただ、人様の前で自慢げに披露するのは控えた方がいいとだけ言っておきます。
言葉は、話している相手の理性や感情に響くものでなければ意味がありません。なぜなら、たいていの場合、会話は、相手に情報を伝えると同時に相手の行動を左右する重要な機能があります。つまり、相手に何かをしてもらいたい時に、その願い事に沿った行動をとるように促す動機づけの役割があるわけです。したがって、同じ言葉でも、語気の強さやイントネーションの違い、あるいは相手の言葉に対する反応を示すタイムリーで適切な言葉が求められると思います。ダラダラと美辞麗句を並べ立て、相手の気持ちなど全く意に解さないお偉いさんの祝辞のようなものはあまり聞きたくありません。どんな時でも、やはりユーモアを交えた双方向のコミュニケーションの方が心に響きます。少なくとも、「笑点」ファンの人はそう思っているのではないでしょうか。談志や前武が司会者を務めていた時からファンだったというオヤジは、今後も言葉遊びの「教養番組」として視聴し続けることでしょう。ボクも嫌いな方ではないので、オヤジに付き合っていきたいと思っています。笑点メンバーの皆さん、どうぞこれからも面白くかつ奇想天外な回答をお願いします。