うまいものあり おおみ矢
「おおみ矢 仙台駅前店」は、仙台駅からほど近い小路にたつ洒落たビルの5階に暖簾を掲げて2年目を迎える。店内に入ってすぐ目の前にある生簀を見れば、鮮度を大切にする店であることがうかがい知れる。そのこだわりは地元の食材に尽きるという。三陸の魚介、蔵王の鴨、仙台牛など、それぞれ信頼のおけるその道のプロから仕入れ、さらにうまものに仕上げていくのは、小沼料理長だ。
「和食の基本を大切にしながら、足し算、掛け算することでまた新しい食材のいかし方を見出し、ご満足いただける一皿を提案していきたいと思います。料理は、独創性豊かで、宮城の春の訪れを目と舌で堪能できる。春の海を思わせるお造り、焼き物は「石巻産きんき炭火焼きの芽キャベツソース」と、和食の枠にとらわれない掛け算手法が、新しいうまいものを生み出している。
締めには「牛ヒレと新たけのこの土鍋ごはん」。思いがけない組み合わせの妙とその美味しさを前に、語らいもさらに弾むことだろう。味わう空間は、日本庭園を眺めるテーブル席の個室や、ゆったりとした堀ごたつのある個室など。カウンターで、職人の手さばきに見ほれながら時を過ごすのもいい。お客さまを迎えての宴席や家族のお祝いの席、あるいは大切な人と過ごすひとときなど、さまざまなシチュエーションで期待を裏切らない店である。