旬美翠屋
「体と心が喜ぶ創作料理店」として、2017年2月にオープンした翠屋。長町の旧国道4号の通りに面しているが、落ち着いた隠れ家的雰囲気が漂う。体と心が喜ぶ料理とは、添加物を使わず、スパイスやハーブ、甘麹(甘酒)や塩麹などをふんだんに生かしたもの。仙台市立病院が近いせいか、健康に気をつけている方や妊婦さんなども訪れるという。「家族の健康を考えた料理を追求するうち、麹に辿り着いたんです」とオーナーの長谷川千寿子さん。
以前、アクセサリー制作の講師として自宅で教室を主宰していたころ、講座の後に生徒さんに振舞った料理が喜ばれ、麹を使った料理教室も開催してきた。ご主人の亮さんも和食の料理人の経験があり、夫婦2人で店を開いた。ある日のメニューは、「糀どりとかぶらのみそ焼き」「根菜の糀きんぴら」など。甘麹、塩麹、醤油麹、トマト麹、バジル麹など様々な麹を調味料や下ごしらえとして使っている。
また、日替わりランチには、"酵素が消化を助ける"と「一口甘酒」を付けている。甘酒は、県内産の米麹でつくる自家製。酵母を生かせるよう低温で発酵させ、火入れはしない。甘酒の元となる自家製甘糀を冷凍し「翠屋の甘糀」として販売すると、リピーターも現れる人気商品に。味わいの良さだけでなく、腸の調子がいいなど、何かしら実感があるようだ。「顔色が良くなった常連さんがいらっしゃって...。うれしいですね!」と2人は声をそろえた。