トラットリア カンパニオ
気が置けない仲間で集い、賑やかに食事を楽しむイタリアの食堂。気取った堅苦しさがなく、共にテーブルをかこむものへの信頼、食への感謝、明日への活力が満ちている。その自由な雰囲気を仙台の人に味わってもらいたいと、「トラットリア カンパニオ」は生まれた。ソムリエ資格を持つ店長の奥津圭祐さんは、イタリアの人、食べ物、気候、考え方すべてに惚れ込んだ一人。「うちの会社はスペインバルだったり、居酒屋だったり、いろんな種類の店を出しているので、共通点を訊かれることがありますが、すべてを貫くのは『本門へのこだわり』」です。
この店も、「私と数名のスタッフによるイタリア好きが高じて完成したもの。リストランテではなく、気軽に食事を楽しむ食堂という意味で『トラットリア』と名付けました」。奥津さんをはじめ、シェフも、主要スタッフも、イタリアを訪れたことがあるというから驚きだ。メニューは東北の地場食材を使い、本国の調理法を用いたものがメイン。冬には北イタリア、夏には南イタリアといったように、季節ごとに食材やアレンジを変えるのが特徴だ。今夏は、山形のイタリア野菜農家から直送される白ナス・カプリスと、リコッタサラータというチーズでつくるトマトパスタが登場。
たっぷりかけられたチーズのコクがトマトの酸味と溶け合い、夏らしい一皿だ。大船渡産イワシとハーブの一種であるフェンネルが香るカヴァテッリパスタも夏限定。シチリア島の郷土料理で、日本ではなかなか味わえない美味しさが後を引く。アラカルトとワインだけで会話に集中するもよし、「店にある食材なら何でも作ります」というシェフの腕に期待を込めて、自由にオーダーしてもよし。この夏の大らかなイタリア食堂の空気を、目一杯満喫してみよう。仙台三越本館地下1階にある姉妹店「カフェ&パスタ カンパ二オ」でも、こだわりのパスタが味わえる。