楓屋珈琲
孤独な殺し屋と家族を失った少女との純愛を描いた、フランス・アメリカ合作映画「レオン」(94)。日本では翌年に公開された。ジャン・レノとナタリー・ポートマンの名演技は、20年経った今でも色褪せることがない。そのタイトルから名付けられたパフェがある。「レオン(男のパフェ)」。楓屋珈琲の初代店主、石田博文さんが、男性でも注文しやすいパフェを作ろうと考案し、大好きな作品の名前を借りた。傍らから見てパフェだと分かり難いように、ガラスの容器ではなく細身の陶器に盛りつける。
ミックスナッツ、ドライフルーツ、アーモンドに、バニラアイス。ビターチョコを刻んでちりばめ、香りづけのコーヒーリキュールを垂らす。甘いものには濃いめに淹れたデミタスコーヒーがよく合う。セットで付いてくるコーヒーは、炭火で自家焙煎したフレンチとともに楽しみたい。メニューは男のパフェと書いてあるが、もちろん女性もオーダー可能だ。パフェメニューには、ほかにもグラスに盛りつけられた「ヨーグルトパフェ」「プリンパフェ」「季節のフルーツパフェ」「チョコレートパフェ」などがある(いずれも単品のみ)。
「コーヒーゼリーパフェ」は、自家製のコーヒーゼリーをバニラアイス、ストロベリーシロップと一緒に楽しめる。珈琲店ならではの深い味わいのコーヒーゼリーは秀悦。博文さんの奥様のアイデアで生まれた。北山から長命ヶ丘へと移転し、現在の水の森に落ち着いたのは3年半前。楓屋珈琲では、幅広い年齢層の常連客が思い思いの時間を過ごしていく。時にはいつものオーダーを変えて、パフェとともに、少しだけ特別な時間を過ごすのもいいでしょう。