優秀なセラピスト
先日、イタリア北部ミラノ近郊にあるボッラーテ刑務所で、犬を活用したセラピーを行っているというお話をしましたが、最近のニュースによると、アメリカの大学でもワンちゃんたちをセラピストとして出動させているという。犬が試験の疲れやストレスと戦う学生を癒すためのものだそうです。これは、アメリカの動物によるセラピーを行う団体Intermoutain Therapy Aminimalsが、モンタナな州立大学で実施したものだという。出動したワンちゃんは、6歳のゴールデンレトリバーのエリーちゃんと4歳のマルチーズ、ソフィーちゃんで、その役割は、学生たちを普段の勉強や期末試験のストレスから解放する手助けをすること。学生たちの"癒し役"である。
"paws to de-strees"プログラムは今期から始まったばかりで、研究では動物のストレスや血圧を下げる助けとなることが証明された。木曜の午後2時間の間だけで、261名の学生がエリーちゃんとソフィーちゃんに会いに来たという。2匹のワンちゃんにとって"セラピスト"の仕事もなかなか楽ではなさそうです。その後のワンちゃんたちの様子は解りませんが、たぶん、人の役に立てたことで、喜んでいるに違いないと思います。もしボクがその場いたなら、疲れを忘れて最高の笑顔を振りまき、学生の皆さんを和ませるよう努めたと思います。アメリカでこうした動きが始まれば、今までの経験上、日本に上陸するのも時間の問題ではないかと、期待は膨らみませています。
ボクたちワンちゃんに限らず、多くの動物が多くの家庭で飼われているのは、ボクたち動物の仲間に"癒し効果"があることに気づいている証拠だと思うのですが、罪を犯した人や病気で心のケアが必要な人たちに、ボクたちが出動する機会はありません。「こうすればいい」と気づいていても、誰かがやり始めなければ、なかなか取り入れようとしないのが日本人の特色のような気がします。今回紹介したアメリカ・モンタナな州立大学の"paws to de-strees"プログラムのようなシステムが社会に組み込まれていれば、凶悪な犯罪を冒す人も減少することが期待されます。そうすれば自ずから被害者も減少することになり、安心して暮らせる社会を取り戻す一歩にもなるはずです。