四季の里 凛采・上の家
有備館や竹工芸館、感覚ミュージアムなど、魅力的な観光スポットに恵まれた岩出山ですが、地元の旬の野菜が堪能できる、茅葺屋根の古民家もあります。それが「四季の里 凛采・上の家」です。ここは江戸時代からの豪農である千葉家が寄付した茅葺屋根の古民家で、見学と食事が楽しめます。主屋の起工は明治21年で、気仙大工により釘を一本も使わずに建てられています。
約125年もの間、壁を塗り替えるくらいしか修理らしいことはしていないという。囲炉裏の煙で燻された梁や黒光りする柱など、見事なものです。料理は千葉家の人々が食べていたものを中心にしたメニューです。この施設の代表である奥野幸子さんは「この佇まいにあった素朴な料理をだしています」と話しています。豪華なお造りや海老の天ぷらなどはありません。
その代り、裏の竹やぶで採れた筍、大根の葉が入ったご飯など、ここならではの味わいが満喫できます。野菜を栽培しているスタッフたちが、その日の朝に持ち寄ってきたものや市場に並んだ旬のもので献立が決まるのだそうです。和えたり、炒めたり、素揚げにしたりといたってシンプルですが、出し汁にピーマンが使われているなど、工夫を凝らしているとのこと。リピーターも多く、中には作り方を教えてほしいと電話をしてくる人もいるそうです。