はぐらかしては可哀そう
オヤジも年なので、そろそろ楽をさせてあげたいと思っているのですが、世の中には悩みを抱えている人が多いようで、相談者は絶えません。それでも、一時期のよりは少なくなったせいか、最近は小康状態が続いていました。しかし、最近になって、新たな問題が持ち込まれ、オヤジの頭を悩ませているようです。オヤジのやり方は、すぐには結論を出さず、まずじっくりと現状を分析することから始めるというスタイルです。
ただ、ボクから見ると、相談者は既に心の中で一つの結論を出して相談に望んでいる場合が多いように思います。もしそうだとすると、はっきり言って、オヤジの話は少しまだらこしいのではと感じるときもあります。相談者の現在の心境を察すれば、その結論を尊重して、それを達成させる筋道を示した方が、最もスマートな解決策になるのでないかと思います。そのことを思い切ってオヤジにぶつけてみました。
すると、オヤジが言うには、早期に解決するには確かによい方法だが、相談者が本当に結論を出しているのであれば、実行方法の相談になっているはずだが、話の内容を聞く限りでは、そうは感じられないのだという。そして、「だからムサシのアドバイスが必要なのだ」と言われてしまうと、それもそうだなという気になってしまう。しかし、結論を先送りするのは、相談者をはぐらかすような気がして、ちょっと可哀そうでなりません。