櫻岡大神宮
青葉区西公園の一画に鎮座している櫻岡大神宮は、元和7年(1621年)伊達正宗が旧荒巻村に伊勢神宮の御分霊を勧請したことに始まります。それ以来、現在の青葉区千代田町一帯が伊勢堂山とか伊勢堂下と呼ばれるようになりました。その後、四代藩主綱村の時代になると、規模を拡張し社殿を改築して藩主の継承時には必ず参詣するのが慣例となりました。
明治2年に荒巻明神社と改称し、同5年には元柳町(現在地よりやや北東)に移転し、3年後に社号を櫻岡大神宮と改めました。現在の西公園は明治8年、桜ケ岡公園として開園され、明治35年には市内東部に榴岡公園がつくられ、それに対し西公園と呼ばれるようになりました。当時、主殿があった場所は、もう少し北側で南向きだったということです。
正宗が朝鮮から持ち帰ったといわれる臥龍梅は、その参道脇に植えられていました。現在の場所に移ったのは大正15年のことで、仙台市の市電が開業した時期でした。国分町から続く肴町の通りが表参道のようになっていたという。例祭は10月17日ですが、毎年6月30日には、気付かぬうちに犯した罪やけがれを払うための「茅の輪くぐり」があります。