夜の寂しい路線バス
わが家では、夕食を済ませてから散歩に出かけるのが習慣になっています。ムサシが元気なころは夕食前にたっぷりと歩くのが習慣になっていましたが、今はちょっとした理由があり夕食後にしています。散歩の時間に時々見かける路線バスを見ると、乗客が一人も乗っていないことがよくあります。寂しい気がしますが、そういう時代なのかもしれません。
そういえば、バスの運転手さんがテレビのインタビューに答えて、「昔は、大型バスの運転手は飛行機のパイロット同じくらい尊敬されていた」と言っていたことを思い出しました。しかし、その話も実は、数十年前の話です。ムサシとそんなことを話しながら歩いていたら、ボクはあのバスと会うのがとても楽しみだというのです。それは、仲間にとって温かい部屋に見えるからだというのです。
自分はあのバスを見ると、自分が運転手で、ほかのワンちゃんやネコちゃんをいっぱい乗せて、ワイワイ言いながら走っている場面が目に浮かぶのだという。暗い夜道に、ぽっかりと灯りがついた部屋が毎日決まった時間にやってきて、次々に仲間たちが乗り込み、世間話で盛り上がる。いつか機会があれば、運転士さんにその話を伝えたいと思っているようです。