北上川・運河交流館 水の洞窟(その2)
北上川・運河交流館 水の洞窟の建物は、サントリー美術館や根津美術館の設計で知られている建築家の隈研吾氏によるもので、1999年の峻工当時は建築雑誌などでもよく紹介されました。旧北上川の河川公園の土手に埋もれるように佇む建物は、遠くから見ると見落としてしまいそうなデザインで、周辺の環境とも見事に一体化しています。
川沿いからつながっている遊歩道を歩いてくると建物の上部に至り、丘のようになった建物の屋上から旧北上川や石巻の市街地が見渡せます。建物の内部は、1階に「インナープラザ」があり、旧北上川の風景を展望できるスペースがあり、円弧状の壁に沿ったスロープで下ると、そこは壁面ディスプレイがある「アンダーグランドプラザ」です。
ディスプレイでは、北上運河の映像や運河にまつわるクイズなどが流れています。近年は、スタッフは常駐していないとのことですが、土手を散策する住民が立ち寄ったり、時には色々なイベントも開催されます。ここは水押しという地区ですが、その地名からも想像できるように洪水の多発地区でした。2年前には、明治43年に起こった大洪水から100年を記念したパネル展も開催されました。