笹谷峠の紅葉
奥羽山脈を横断して、仙台と山形を結ぶ笹谷街道の分水嶺に当たる笹谷峠は、宮城県と山形県の県境で、八丁平と呼ばれる標高900mの高原である。笹谷街道は平安の昔から、太平洋側の奥州と日本海側の奥羽を結ぶ重要な街道であり、近くには、「有耶無耶の関」が設けられていました。冬は吹雪や暴風が厳しく旅人達には難所として知られていたようです。
「封内風土記」には、「往古関山に山鬼が住し、行客を捕らえてこれを食した。ところが山中に一番鳥(神鳥)がいて、山鬼がいるときには「有耶(うや)」、いないときには「無耶(むや)」と鳴いて旅人に知らせて難を避けさせた」という説話があるそうです。これが「有耶無耶の関」の地名の由来になっているようですが、今は看板と標柱があるだけです。
八丁平は、ツツジの名所として訪れる人が多いが、10月から11月にかけての紅葉も見事です。そして、運がよければキツネに出合うこともあるということですが、クマにも注意が必要のようです。それにしても、全山真っ赤に燃えるような景色は圧巻そのもので、その景色には、山形自動車道宮城川崎インターから60分ほどで辿りつくことができます。