東松島の「献上ノリ)
東松島市のノリはカキと並ぶ名産品ですが、昭和初期に始まった養殖ノリの品質は、「献上ノリ」として広く知られています。なかでも、ここ大曲浜産のノリは6年連続で皇室に献上している特産品です。伝統の技に裏打ちされた美しい色、つや、香のどれを取っても超一級品で、おにぎりにまくと、豊かな潮の香りが口の中いっぱいに広がります。
このノリの加工品の販売を引き受けているのが、養殖業者の女性たちでつくる「のり工房矢本」の皆さんです。主人や息子が丹精込めて育てたノリの美味しさは自分たちが一番知っています。この美味しいノリを多くの人に食べてもらいたい。そして、このノリを育む大曲浜を忘れないでほしい。そんな思いから、この工房を立ち上げることにしました。
お陰さまで、「献上ノリ」は人気が高く、販売再開直後に売り切れてしまったため、問屋から買い戻し市内のアカテナショップで販売しているということです。2011年12月には、大曲市民センターの敷地内に店舗を新設し、塩ノリや焼きノリなどを加工しながら、店舗販売を行い、2年後の養殖の再開まで伝統を絶やさず頑張り続ける覚悟がみなぎっています。