キノコの季節
山の頂が色づき始めるころになると、キノコのシーズンがやってきます。キノコは食べて味わう楽しさもさることながら、採ることを楽しみにしている人も多いようですね。キノコの種類は約300百種もあるともいわれていますが、良く知られているものだけでも結構あり、そのなかでも代表格はマツタケ、マイタケ、ナメコ、シメジなどでしょう。
地元のキノコ通の人は、そのなかでも奥山の木に生えているものを上モノとして扱っています。また、一般には知られていないキノコのことを総称して「雑キノコ」「モダシ(ツ)」などと呼んでいますが、その土地の人しかわからないキノコもあるので注意が必要です。一般に「モダシ(ツ)」は塩漬けにしておくと1年中食べられます。
地元の人たちのキノコ料理は、どれも素朴な味付けで、キノコ特有の持ち味を生かしたものが多く、食べると自然の恵みが体中に滲みわたるような気がします。一般的に、味と香りのよいものはすまし汁やご飯もの、ぬめりの強いものは味噌汁や大根おろし和えにしますが、あまりくせのないものは、おひたしや炒め物、煮物、和え物、汁物などにもします。