伊達いわな
イワナ養殖の発祥の地として知られている宮城。栗原市や大和町をはじめ、県内各地で養殖がおこなわれている。県は新たな名物をつくろうと、養殖イワナの地域ブランド化を推進。「伊達いわな」と銘打ち、2014年に出荷を始めた。川魚のイワナは塩焼きのイメージが強い一方、伊達いわなは体長約50㎝、体重約1㎏と通常よりも大きく成長するため肉厚で、刺身などの生食をはじめ多彩な調理法で味わえるのが特徴。和洋中様々な料理に合わせやすい。淡泊ながらもほど良く脂が乗っていて、旨味や身の締まりも格別だ。
厳選された国内外のワインがそろう「米とぶどう」(仙台市青葉区)では、伊達いわなのメニューとして「お造り」「握り」「カルパチゥ」の3種を提供している。お造りに添えられたショウガはあっさりとしたイワナにアクセントを加えている。カルパッチョは「和風の柑橘ソースとスパイスが、イワナの上品な脂のうまみを引き出しているで、ほんのり甘めのロゼワインとぴったり」と米とぶどうのマネジャーの菅井利佳さんは勧める。米とぶどうで伊達いわなの提供を始めたのは2015年。
まだなじみが少なかった当時、調理スタッフが偶然訪れたすし店で伊達いわなのにぎりずしを初めて味わった。その美味しさに感動し「この新しい食材を使った料理は名物になる」とひらめいた。最近はメニューにある伊達いわなを見つけて「食べてみたいと思っていた」と注文する客も多いそう。食材王国みやぎの、新たな特産品として注目される伊達いわな。地元の食材を使った、その土地ならではの料理とワインのマリアージを楽しんで!