春蘭亭
江戸時代、伊達政宗の一門・伊達宗利から始まる登米伊達氏の積極的な新田開発により、2万石を超える登米伊達氏の城下町として栄えたのが登米(とよま)町です。登米伊達氏の要害である寺池城本丸跡は現在、寺池城跡公園として整備されています。登米懐古館は、二の丸跡に建つ資料館で、敷地内では推定樹齢300年の「双竜の松」も見られます。
藩政時代の屋敷を公開している武家屋敷春蘭亭は、茅葺屋根やいろりを囲んでくつろげる居間など、素朴な日本の風景があります。喫茶コーナーも併設しているので、散策の途中で立ち寄るお勧めのスポットです。この春蘭亭に代表される武家屋敷は往時の姿を色濃く残す貴重な文化財でもあります。町内には20軒ほど残り、今も住居として使われています。散策すれば藩政時代の面影を随所に見ることができます。
明治維新後、登米町には水沢県庁が置かれました。北上川の水運により商業の拠点として賑わい、政治・経済の拠点として大きな影響力を持つ地でした。洋風建築や蔵造りの商家などが現存しており、「みやぎの明治村」として親しまれています。旧登米尋常小学校は、教育資料館として、旧登米警察署庁舎は警察資料館として公開され、多くの人々が訪れる観光スポットになっています。