ホッキめし
県南沿岸の亘理町や山元町の特産品であるホッキ貝は、冬から春にかけてが旬で、地元ではこれを使った郷土料理「ホッキめし」が名物です。ホッキめしは、ホッキ貝の身を醤油などで煮て、その煮汁でご飯を炊いたものです。ほのかに磯の香がするご飯と、ピンク色の甘いホッキ貝の身が春の訪れを感じさせてくれます。もちろん、歯ごたえも最高です。
山元町磯浜のホッキ漁は海底に沈む震災瓦礫の撤去が進まず、休漁が続いていますが、亘理町荒浜ではすでに再開しており、今期も4月まで行われます。ホッキ貝は2月に入ると身が最も厚くなり、食べごろを迎えます。鮮度抜群の地元産ホッキ貝にこだわってホッキめしを提供しているのが、亘理町荒浜築港通りの仮設商店「海鮮弁当フラミンゴ」や山元町山寺の「レストランわら采」です。
フラミンゴの店主・玉田秀一さんは、「震災があり、さまざまな思いが募る海だが、店ではその海で採れた幸を、海を眺めながら味わってほしい」と話しています。この店では、テークアウトで気軽に楽しめます。店主の玉田さんが荒浜漁港で直接買い付けた新鮮な魚介類を使い、弁当やフライ、串焼きなどで販売しています。イートインのお客様には、魚介スープがサービスでつきます。また、店頭ではホッキ貝も販売しています。