ビックなおにぎり
ビッグなおにぎりといっても、外見の大きさはいつもと変わりありません。ビックというのは中身の具のことです。健康のことを考えて、オヤジの昼食は、普通よりやや小さめのおにぎりにすることが多く、その時は大抵その中には梅干が入っています。しかし、今日のはシャケ1切れが丸ごと入っているというビックなもので、オヤジも思わず苦笑してしましました。
しかし、あんな小さなおにぎりの中に、どうやってこんな大きなシャケを閉じ込めたのか、その技術の高さにオヤジもボクも感心してしまいました。よく観察してみると、おにぎりの三角形を活用して、三分の二ほどを横に広げ、残りの三分の一を二つに分けて上と下に配置していました。それでご飯がクレープのように薄くなり、中にシャケが納まったというわけです。
オヤジは、中にシャケが入っていると気付いたときから、シャケの大きさが予感できたそうです。というのは、昨日の夕食で大幅にシャケが余ったので、もしかしたらという一抹の不安があったのでしょう。自分で捨てるのはもったいないので、他人に捨てさせるというお母ちゃん的合理主義の現れです。オヤジは、その思惑どおりに、シャケの大部分を泣きながら捨てていました。