ムサシ流の思いやり
このまえ花粉症の話をしましたが、何年か前に散歩の途中でムサシに言われたことがありました。それは、ちょうど今頃の季節だったと思うのですが、ゴーグルにマスクといういでたちで、ムサシと散歩している途中、どうしても自分の息でゴーグルが曇ってしまうので、途中で何度も立ち止まり、タオルで曇りを取り除いていた時のことです。
傍でその様子を見ていたムサシは、花粉のことなどあまり気にせず普段どおりに行動した方がよいと、珍しく少し乱暴な口調で言ったのです。その時は私もいいかげん重装備にはちょうど嫌気がさしていたこともあり、ムサシの意見に乗っかった形で、なかば開き直って、ゴーグルもマスクもはずしてしまったことがありました。
その時は既に重傷だったこともあるのでしょうが、五十歩百歩でそれほどひどくなったとは感じなかった記憶があります。ところが先日、テレビの「きょうのわんこ」に登場したワンちゃんは、散歩の途中でお母さんの花粉症を気遣っているというのです。わが家のムサシも、きっと同じ気持ちだったのでしょうが、表現の仕方はかなり違っていたようです。