最近感じた理不尽なこと(その2)
大震災のショックで病院に運ばれ、その後死亡した人の家族は、震災による弔慰金の支給対象にならないという。その理由は、地震や津波と病気との因果関係が乏しいということらしい。なるほど、地震や津波が起きれば、必ず死亡するとは限らないので、死亡との間には相当因果関係が乏しいと判断する考え方には一理ある。
しかし、その一方では、地震や津波によるものは保険金の支払い対象としないという保険契約の説明をする保険会社の対応はどうでしょう。地震や津波により、道路が破壊されたり、原子力発電所が破壊されたために、放射能漏れを起こしたところまでは、地震による被害であることは常識的にも理解できるが、全てを地震や津波のせいにするのは納得がいかない。
1次被害ならともかく、2次被害とも言うべき風評被害までも地震・津波によるものとして保険金の支払いを拒否する姿勢と震災によるショックによると見られる病気は、遺族に対する弔慰金の対象としないというのは、あまりにもご都合主義である。被害者にしてみればどちらも納得できないのは当然で、弱者を救済する姿勢があまりにも欠けている。