やっと来たカツオ
待望の初ガツオ気仙沼魚市場に水揚げされました。初ガツオといえば、「青葉」「ホトトギス」がにあう魚として知られていますが、今年は例の大震災の影響もあり、6月の28日になってようやく顔を見せました。全国屈指のカツオ水揚げ港の気仙沼では、大震災後はじめての水揚げに、漁業関係者ばかりではなく復興の手ごたえを感じたようです。
カツオは広い海域を移動する回遊魚で、日本にくるカツオは、はるか遠く南の海で産卵し、水温が上昇する春の訪れとともに黒潮に乗って北上をはじめ、関東には初夏、三陸沖には夏から秋にかけてやってきます。そして、北海道の南まで北上したカツオは、9月から10月にかけて再び南の海へと戻っていきます。これが戻りガツオというわけです。
自然の摂理は一見複雑ですが正確です。海水温が上昇することで大量に発生するプランクトンを求めて、まずイワシが北上してきます。それを追いかけてイカが北上し、イワシやイカなどを追いかけてカツオなどの大型魚がやってくるという仕組みです。季節感のあるカツオに特別に旬を感じているからこそ、ようやくという思いが強いのでしょう。