ワンちゃん達のそれぞれの思い
震災で被害を受けたのは人間ばかりではない。津波で飼い主と離ればなれになってしまったワンちゃんはもちろん、飼い主が家を失い、一緒に住むことができなくなってしまったワンちゃんもいる。それでも彼らは、与えられた境遇を素直に受け入れ、健気に毎日を過ごしている姿は、被災した私たちを本当に勇気づけてくれます。
ワンちゃん達がどれだけ悲しい思いをしたかは、測ることはできませんし、どうしてそんなに早く立ち直ることができたのかを知ることはできませんが、共通して言えることは、周りの人たちの優しさにあるような気がします。自らも被災して家を流されても、ワンちゃん達を家族として大事にしている姿勢が彼らに伝わっているからに違いありません。
白内障のため両眼が殆ど見えなくなってしまった老犬を敢えて引き取り、新しい家族にしてしまったご一家、仮設住宅に入居しているため、一緒に住めない飼い主に代わって面倒をみている自衛隊員達、ワンちゃん達の思いも様々でしょうが、温かく接する人々の心が彼らの支えとなり、それが、人々の大きな支えとなって跳ね返ってきているようです。