シーパルピア女川&地元市場ハマテラス
JR石巻線女川駅を出ると、テナント商店街シーパルピア女川のまち並が見えてくる。女川湾に向かってのびる歩行者専用のメインストリート「レンガみち」は街路樹が木陰を作り、両脇に木造建築がいくつか並んで散策が心地よい。店が周囲を囲む中庭は憩いの場でもある。店舗は約30。フルーツ、生花、日用品を売る店、クラフト工房やダイビングショップ、理容店、飲食はピッツェリア、ビストロ、海鮮料理店、居酒屋、カフェなど。あちらこちらの店を覗きながら、美味しいものを食べたり、しゃれた土産品を見つけたり、飽きずに歩ける楽しさがある。
シーパルピア女川から通りを渡って海に近づくと、地元市場ハマテラスに着く。こちらには魚介類の販売店と飲食店が7店入っている。女川港に揚がる鮮魚をはじめ、蒲鉾など水産加工品は自宅用にもギフトにもなる。ランチには海鮮料理や浜焼きがおすすめ。シーパルピア女川と地元市場ハマテラスは多くの住民、行政、外部の建築家などが協力、様々な努力をはらって完成した。と設運営を担う女川みらい創造(株)社長の阿部喜英さんはその道のりを話す。「まちづくりデザイン会議を組織して、関係者が集まり、商業地、住宅地のデザインを考えました。
その際、被災者に限られていた国の支援制度を、被災者以外で起業したい人も含めた現地の事情に沿った制度にするよう働きかけて変更にこぎつけるなど苦労はありました。おかげさまで地元被災者も町外の人も一緒に商売できる体制になり、賑わっています」。飲食店6店では、昨年10月から驚きのボリュームメニュー「おながわデカ盛りチャレンジ!」を通年で開催中。今後も訪れる人が楽しめるイベントを企画していくという。女川の潮の香りを満喫しに出かけてみよう。