石巻市-ホエールタウンおしか
昔から捕鯨拠点として知られている鮎川浜。港に近づくと捕鯨船が目に入ってくる。1988年に現役引退、展示船として保存され、東日本大震災で津波に襲われたにもかかわらず元の姿を保って復興のシンボルとなった。その近くにあるのがホエールタウンおしか。大きな屋根の下に3つの施設が並び、訪れる人の食、学び、交流の場となっている。観光物産交流施設Cottu(こっつ)では、牡鹿半島の海の恵みを味わう飲食店(プラザサイトー、黄金寿司、海鮮レストランなぎさ)と、鯨歯工芸品や鯨肉、海産物の販売店、金華山や網地島、田代島への航路の切符売り場が入っている。
観光インフォメーションコーナー、交流スペースからは大小の漁船や離島定期便が行きかう鮎川港が見える。飲食店に入ってぜひ食べたいのは鯨料理。鯨の種類も部位も様々で、刺身や寿司、みそ焼きなど各店の工夫があり、それぞれに味わい深い。その他、穴子ウニなど牡鹿半島の新鮮な食材を使った料理も美味。お土産は鯨の大和煮やベーコン、鯨歯工芸のストラップなどがおすすめ。牡鹿半島ビジターセンターでは、牡鹿半島を楽しむための情報発信拠点として、自然環境や人々の暮らし、アクティビティについて展示し、企画展やセミナー、クラフト体験なども開催している。
壁に展示されたアクティビティマップを見てサイクリングやトレイル歩きに出かけるのも一興だ。おしかホエールランドにも是非立ち寄ってほしい。入口を出ると、目に飛び込んでくるのはマッコウクジラの骨格標本。全長16.9mという大きさだ。奥にはコククジラの標本も。「海とクジラ」コーナーでは、地球にいる全90種類の鯨をイラストで紹介し、その生態についての資料も展示。「鯨と牡鹿」コーナーでは、鮎川浜が日本屈指の捕鯨基地となった歴史や鯨文化について写真や資料で知ることができる。宮城県の鯨文化に関心を向けて訪ねてみたい場所だ。