南三陸のタコ
8月8日はタコの日でした。タコの種類はなんと世界で200種類以上、日本近海でも60種類以上と多いのですが、食料とされるのはマダコとミズタコです。主にマダコは西日本で、ミズダコは三陸以北、県内では志津川、歌津、鮎川などで水揚げされています。三陸ミズダコは夏が旬。刺身用として売られていることが多いミズダコですが、刺身=生ではなく、ボイルされた状態で流通しています。また、スーパーなどでは、単に「タコ」として売られていることが多いようです。タコは栄養も豊富で、タウリンやたんぱく質がたっぷり含まれています。
西日本では昔から半夏生(はんげしょう)にタコを食べる風習がありますが、それは、体力が奪われるこの季節の疲労回復に、タコがぴったりの食材だからです。夏野菜と合わせて、彩のあるカクテルサラダなどにすると、タコの歯ごたえも楽しみながら、ワインというのもおつなものです。雑食性のタコは、トゲトゲのウニやかたい殻を持つ甲殻類も食べてしまいます。ある研究によると、タコやイカなどの頭足類は、海洋環境の変化にも関わらず、ここ60年で生息数がどんどん増えているそうです。道具を使ったり、迷路を解いたりするなど非常に賢いタコは、将来地球を征服してしまうかもしれませんね。
ミズダコは大きいもので40から50g、マダコより歯ごたえがあり、タコしゃぶなどで使われるのは薄くスライスしたミズダコです。タコは低脂肪・低カロリー・高たんぱくな食材で、栄養ドリンク等の成分でもあるタウリンが多く含まれており、コレステロールを抑制するほか動脈硬化や視力の低下にも効果があり、肝臓の強化、疲労回復、血液中のコレステロールを下げる働きや血圧を正常化してくれる効果があります。タコ独特の甘みもタウリンです。また、脂質や糖質、たんぱく質を分解してエネルギーに変えるのをサポートするビタミンB2も豊富です。