夏の浦戸諸島「寒風沢島・朴島」
寒風沢島は、江戸時代には伊達藩の江戸廻米の港として多くの千石船が来航し繁栄をしていたところです。また、日本人で初めて世界一周をした津田夫と左平が住んでいた島でもあります。当時の繁栄ぶりを今に伝える十二支方角石や縛り地蔵・化粧地蔵などの遺跡・文化財が多く、道端には野仏や石仏、道祖神などが見られます。
ハイキングコースには、伊達藩が日本初の鋼鉄製の西洋型軍艦として建造した「開成丸」の記念碑もあります。さらにここから日和山展望台に向かうと美しい眺望が開けます。そのまま林道を明神社に向かって進めば砲台跡に出ます。ここからは、遠浅で波静かな寒風沢海水浴場を望むことができますので、太平洋を独り占めする気分になれます。
朴島は、浦戸諸島の中では一番小さい島ですが、この地では珍しいタブ林が存在するなど豊かな自然が残っていることが魅力の一つです。また、春に見る菜の花畑はとても美しく見応えがあります。この島には、伊達藩の軍用金や貴重な宝物が隠されていたという伝説もあり、宝島(ほうじま)と呼ばれていたものが朴島になったという伝説があります。