もういい加減ご理解していただいてもいいと思うのですが
「世間の誤解に、ほえさせてもらいますわ」。信号待ちの盲導犬が突然、関西弁で話し始める。日本盲導犬協会のテレビCMが話題になっています。一方、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などでは「犬の気持ち分かるの?」と疑問の声も上がっているそうです。「大変そう」? 盲導犬の声の主は、俳優の佐々木蔵之介さん。視覚障害者とともに交差点で信号待ちをしていると、周囲から「盲導犬って大変そうね」「ストレス多そう」「かわいそう」と、ささやく声が聞こえます。それに気づいた盲導犬が「うちら、いつでも一緒におんのが幸せ思ってんのに、そんなん言われたら、相方も悲しむわ」と、思いを語ります。日本盲導犬協会は、こうした「誤解」が生じる背景に、視覚障害者は十分に盲導犬を世話できないのではと思われていることを一因に上げます。実際には視覚障害者は4週間にわたってパートナーとなる犬とトレーニングを積みます。歩行だけでなく、餌やりや排せつといった犬の世話の仕方など、共同生活に向けて信頼関係を築いています。CMはACジャパンの支援キャンペーンとして制作され、7月からスタートしました。
3ヵ月で焼く120件の電話やメールが協会に輸せられました。賛同する意見が多く占める一方で、約40件は「犬の意見がどうして分かるのか」と疑問視する内容でした。動物行動学を専門とする麻布大学の菊水健史教授によると、犬は1万5000年以上前に登場し、人間の生活圏内で暮らし始めました。人間は犬に餌を与え、犬は獲物をとり、共生関係が築かれていったといいます。菊水さんの研究では、人間と犬は視線を介して信頼関係につながるホルモンを出し合い、絆をつくっていることがわかりました。犬は人間の気持ちを理解した上で適切な行動を取ることができるとされます。一方で、犬が「自分は幸せ」と感じているかまでははっきりしないといいます。菊水さんは「人の作業を嫌がっていれば、長い歴史の共生関係は成り立っていない。長い付き合いで絆が形成され、盲導犬はユーザーと一緒にいることで安心するため、幸せとも言えるのではないでしょうか」と話します。盲導犬は現在、900頭余りが全国で活動しているとされます。日本獣医生命科学大学の水越美奈享受(動物行動学)は「少数ではあるが、不安な表情を浮かべ、生き生きとしていない盲導犬を目にすることもある。盲導犬として適正のある犬の選択とユーザーに対する十分な教育が欠かせない」と話しました。
オヤジも、この二人の先生の見解に概ね賛成のようだが、人間同士でも相性が悪いということは多いので、すべての盲導犬が幸せであるとは言い切れないものの、ワンちゃんたちは、盲導犬に限らす、「人の役にたち、褒められるのが大好きである」から、相方のために立派な仕事をして褒められ、ご褒美でももらえばそれに越したことはないと思っているに違いない。ボクを見ているとつくづくそう思うというのです。このようなオヤジの意見には、今まで何度も触れているので、当然のコメントではあるのですが、それにしても、「ストレス多そう」とか「かわいそう」などという意見が三分の一もあっということに驚いています。オヤジに言わせると、こうした意見をもっている人は、表面上は盲導犬の仕事が相当つらいものではないかと、同情しているかのように見えるが、実はワンちゃんに寄り添って共に生きていくことの楽しさを理解できないのだ。わが家では、家族なのだから苦しいことも楽しいことも日常の一局面と考えているので、お互いその時にできることを精いっぱいやる。そうした自然体の生き方がボクも家族も好きなのです。