未曾有の大震災
3月11日午後2時46分に発生した東北地区太平洋沖地震は、思い出すのも恐ろしいほどのひどい揺れでしたが、それにもまして驚いたのが、これに伴い押し寄せてきた大津波です。ある人の証言によれば、牡鹿半島の先にあるあの金華山が水没したかのように錯覚したほど、分厚い水の壁が押し寄せてきたということでした。
私どもが住んでいる塩釜市は、南三陸町や気仙沼市、石巻市などより被害の程度は多少軽かったのかもしれませんが、甚大な被害を被ったことには変わりありません。特に自宅のあるこの地区は、2つの貞山運河に挟まれた形になっているため、アクセス道路が水没してしまうと、たちまち陸の孤島と化してしまい身動きできない状態になってしまいます。
しかし、近くに第二管区海上保安部があり、その庁舎が第一次避難書に指定されているため、近隣の方々は素早く非難することができみな無事でした。避難場所である庁舎の4階から貞山運河方向を眺めると、車が船と一緒に流されているのが見えました。それだけでも大変な光景なのに、他の地区ではまさに地獄絵図を見るようだったに違いありません。