仙臺だんご いち福(若林区若林)
朝9時に開店して、早い時には11時半に全ての商品が売り切れてしまうという人気のだんご屋。広報を担う岩間隆司さんは「寿司職人だった父が、母と始めたんです。パン屋に勤めていた姉も一緒につくるようになり、父が体調を崩した後は、兄と私が店で働くようになりました」と話す。だんごの一番のこだわりは、生地。毎朝、宮城県産のササニシキをせいろで蒸して、ついている。
ササニシキは、寿司屋のときから使っている米。「父は寿司職人だったため、米の扱いにこだわっていました」と隆司さん。その成果が、だんごのつやとコシ、歯切れの良さを生み出す。糖分がだんごに沁みこむと固くなってしまうので、注文を受けてから餡をのせる。その後、3時間以内、もしくはできるだけ早く食べるのがおすすめ。
餡もおいしいが、生地がとにかく素晴らしいのだ。今年の1月からは完全予約制の「福箱」の販売がスタートした。箱の中を9つに仕切り、14種類もの商品を小ぶりにして詰めている。定番の商品はお父様の時代からつなげてきた味で、季節商品は時代の声に合わせて新しく生み出したもの。どれも甘さが控え目なので、次から次へと手が伸びる。