仙台の西北部にそびえる泉ヶ岳。スキー場があり、また自然豊かな環境で登山やハイキングに人気がある。その山麓の県道沿いに佇むのが山岳珈琲だ。木立に囲まれ、深い森の雰囲気が清々しい心地よさだ。緑に映える白い壁の店に入ると木の床に北欧のヴィンテージ家具が配され、アットホームでしゃれた空間になっている。店を営む菅野幸子さんと潤一さんは元美術教師。その趣味が生きている。 

店の奥には、美味しいコーヒーの要といえる焙煎機が見える。スペシャリティコーヒーに魅せられて修業を積み、店を開いて８年。生豆をハンドピックで選り分け、種類によって浅煎り、深煎りなどに焙煎、一杯分ずつ豆を挽いてドリップする。煎り立て、挽きたて淹れたてのコーヒーの味は格別だ。豆は常時20種類ほどが揃っているのでさまざまな国の様々な品種を試してみたい。ランチはパン料理が３種。 

ランチＢは、自家製のセミハードタイプのパンにチーズ３種とハーブをのせて焼き、国産蜂蜜をかけて食べる。チーズの豊かな味わいと、意外にボリュームもあって満足感もひとしお。デザートには季節のタルトがおすすめ。コーヒーは岳山ブレンドをはじめ、メニューにある多くの種類から興味を引かれるものを選んでみよう。訪れる人に美味しいコーヒーを飲んでもらいたいと、二人は一つひとつの工程を、手を抜かず丁寧に繰り返す。