何時になったら大きな声で笑えるようになるんでしょう
去年の今頃は、いつもの年と同じように、年内に決めておきたいことを効率よく片付けようとあわただしく過ごしていた。それが、年が明けた瞬間にコロナウイルスが猛威を振るい始め、あっという間に世界中に蔓延することになり、その影響は当然わが家に及び、外出や飲食などの自粛を余儀なくされた。その後一旦収束に向かったかと思ったら、秋口には加速度がついたかのように感染者を増やし、今では医療崩壊などという言葉が飛び交うようになり、楽しみにしていたクリスマスやお正月も大幅に自粛を迫られる状況になっている。オヤジとお母ちゃんは、わが家でもできることは何でも積極的にやろうということになり、徹底した「手洗い」「マスクの着用」などは欠かさず行うよう心掛けています。これで十分というレベルとは到底言えないでしょうが、さりとて、これ以上何をしたらよいのか思いつかず、じっと息を潜めてコロナが行き過ぎるのを待っているだけです。テレビから流れる専門家のコメントも、おおむね、そうしたことが最大の自衛策であるというものが多く、あまり目新しい発言はないように思われます。
ただ、ここえきて、新型コロナワクチンの開発が次々に発表され、欧米ではワクチンの接種が始まっているようなので、もうしばらくの辛抱かなと、首を長くしている状態です。しかし、ワクチンを投与することによる副反応も気になるところです。何しろ、安全性を確認する3つ検査段階を省略もしくは簡略化して製品化しているという意見もあり、その点が気がかりです。こうした場合、日本は慎重に取り組むことが多く、今回も十分な治験を経ていないらしいが、欧米から見れば後れを取っているとしか見えないのかもしれない。ボクたちから見ても、初期の段階では、ほんのちょっと日本がリードしていたという印象を持っていたのですが、なかなか最終段階まで進まないようです。予算の関係もあるのかもしれませんが、化学や物理の分野でノーベル賞受賞者を多く輩出した日本としては、少し残念な気がします。医療体制の問題にしても、多い時は1人でも多過ぎ、足りないときは10人でも追いつかない。こうした体制は、医療機関に限らず、小売業や飲食店などでも同じです。マンパワーを効率よくする仕組みをもっと研究すべきではないでしょうか。
かつて、日本が戦後の復興を目指したとき、過重労働で競争力を高め、経済成長を遂げました。しかし、その後遺症がいまでも続いているためか、人口が減少しているのに生産性が悪いというダブルパンチをまともに受けている感じがします。そのため、企業(特に中小企業)は、生産性が低いのに賃金を上げなければ労働力を確保できない。そのため、内部留保(利益の蓄積)がままならず、今回のような自粛体制を継続するに忍耐力がない。そのため、なかばつかみ金のような形で緊急避難的支援を実行せざるを得ない。これがまた、増税の引き金になる。こうした構造から抜け出さない限り、次の世代に日本の未来を託すことはできない。オヤジたちは、こうした無念な思いで一生を終わりたくないと思っているようです。限られた原資をどのように配分しても、必ず不満が出るものです。それを恐れていては、リーダーは務まりません。ここはひとつ、日本の未来を見据えた壮大なビジョンの元、足腰の強い経済を築くため、人材を育成する大胆な施策を打ち出し改革を断行してもらいたいものです。そのための辛抱するのは厭いません。