角田の味自慢
《紅茶専門店 Cream Tea》
兵庫県出身のご夫婦が営む紅茶専門店。宮城県の気候が紅茶を楽しむ暮らしに適していることと、このあたりの静かな環境に惹かれて11年ほど前に開店したとのこと。常時取り扱う紅茶の種類は約30種類。紅茶を淹れるときはできるだけ熱いお湯で淹れ、70度くらいで提供することを理想としており、さらに店主の小川さんは「いい紅茶ほど、ひと呼吸おいた方が美味しくいただけると思います」と話す。まだ暑さが残っている時節のおすすめは、紅茶の魅力を堪能するブラックティー(ストレートティ)。華やかな香りのブルガリアンローズ(700円)や心安らぐカモミールダージリン(600円)など、好みのものを選びたい。また「紅茶とスイーツは美味しさを引き立てあうと感じています」とも。素材にこだわったシフォンケーキやスコーンのセットメニューは、800円前後で良心的。リピーターも多い。
《仙台牛鉄板焼きステーキレストラン ゼルコバ》
蔵王町から角田市に移転し、2019年3月にオープンしたレストラン。オーナーシェフの後藤さんは東京をはじめ、日本各地で50年近く料理の道を邁進してきた。こだわりは食材のクオリティ。「いい食材を使いこなせば、必ず美味しくなる」とのこと。この地でも宮城の極上食材の一つである仙台牛の料理をメインにしている。中高年のリピーターが多いのは「仙台牛みそ焼き」。味噌は焼き色にこだわり、あえて長野の白味噌を使用。とろけるような食感と上質な肉の味わい、食がすすむ味噌味が人気の理由だろう。また、デザートも好評。角田の5つの"め"」にちなんだメニューはオリジナル「うめ・まめ・こめのデザート」。果肉が入った梅のシャーベットと大豆のパウダーを使った氷菓子、クリームに米が入ったケーキで、趣向に富んでいる。
《あおいファーム Guesthouse》
「食べることが大好き」な大人の夢を形にした店。オーナーは、齋藤則美さん。会社に勤めながら、60歳ころからイチゴやたまねぎなどの栽培をはじめた。65歳で定年退職し、自分で好きなことをしたいと、この店をオープンした。力を入れているのは、本格的な燻製窯を使った自家製の燻製作り。チップは肉に合わせ、鶏はりんご、豚は桜を使っている。発色剤は不使用で、塩分も控え目なので、体に優しい美味しさに仕上がっている。齋藤さんはアイデイアマンで、店内のデザインにも挑戦した。施工したのは一流の大工で、カウンターは釘が使われていない。その技術の高さに唸る人もいるそうだ。齋藤さんは「人が集まる場所にしたいです。店の庭でのバーベキューパーティや、子供食堂も計画中です」と話してくれた。