一杯で枝豆
この暑い季節には、どこの家庭でも、ナイターを見ながら「枝豆で一杯(ビール)」というのが定番でしょう。しかし、わが家ではちょっと違います。例えば、昨日の夕飯は「枝豆がご飯(豆ご飯ではありません)」でした。つまり、枝豆を食べながらノンアルコールのビールを一杯やったということです。いかにダイエットのためとはいえ、これは余りにも味気ないものです。これを企画したお母ちゃんも、かなり気が引けたと見えて、鶏の卵ほどのおにぎりを2つ用意して、物足りなければどうぞと言っていました。オヤジはすこしやけくそ気味に、これに冷ややっこがあれば完璧だね! といいながら苦笑いしていました。ところが、けがの功名というべきか、ダイエットには意外と効果があるようです。というのは結構な量の枝豆を食べて、その時は満腹になったはずなのに、朝目が覚めると、心なしかお腹がいつもよりへこんだようだというのです。オヤジの分析によると、枝豆は、さやをとるのに時間がかかるうえ、ある程度噛まなければならないので、実際にそれほど食べた量は多くなかったのではないかというのです。
いっそのこと、もう少し実践してみて、ダイエット効果が確認されたら、「枝豆ダイエット」とでも名付けて、売り出そうか? などと、本気とも冗談と取れないような話に及びました。でも、考えみると、「この飲料を飲むと痩せます」などといううたい文句で大々的に売り出した製品もそれほど効果があったという報告がないところを見ると、著しくモラールに反しているともいえないかもしれません。第一、ある飲料を一定量飲めば、空腹感が亡くなるので、他の食べ物を食べないことになるから、結果としてダイエットになるのではないか、という疑問を持っても不思議ではない。そんなこと誰も知っているのに、藁にもすがる思いで、「楽をしながら痩せる」という安易な方策を選んでしまう。だからこそ、こんなに損害賠償訴訟が多くなっているのに、「このダイエット食品は効果がなかった」という理由で訴訟になったことはない。すなわち、すべてのダイエットは「自己責任」であるということを各自が認識しているということではないでしょうか。食べすぎ、飲み過ぎでゆがんだ体は、運動によって脂肪を燃やすしかない。
オヤジの講釈をきいていると、なるほどと思うところもあるが、肝心の自分自身の健康管理となると、落第点続きです。それでも遅ればせながら定期的に運動を始めている。でも、一向に効果が見えずやきもきしています。本人にしてみれば、13年間もボクと毎日欠かさず散歩をし、その総延長距離は少なくとも地球の円周を遥かに超えているはずだ。それなのに、僅かここ数年さぼったぐらいで、こんなにひどいことになってしまうなんて! オヤジが理不尽に思うのももっともだが、運動効果を確実に出ているのです。今やっている運動は、かなりのカロリーを消費してはいるのですが、今のところ、たまっている脂肪を減らすまでには至っておらず、増えるのを抑えているといったところなのです。例えていえば、貯金がかなりあり、毎月の収入で生活費が十分賄えるため、預金には手つかずといったところでしょうか。お金がどんどんたまることは喜ばしいことですが、にっくき脂肪はなかなか減りません。でも、お金を無駄遣いした結果、脂肪がたまったのだと考えれば、暴飲暴食を改め、ダイエットに励めば、毎日の食費や医療費がお金になって帰ってくるということにもなるので、老後の資金に少しは回せるかもしれません。