今日は恒例のガマン大会
お正月の行事といえば、初詣、出初式、七草粥、成人式、どんと祭といったところでしょうか。今年は、成人の日とどんと祭が重なったので、成人式の後にどんと祭に行くという若者も多いかもしれませんね。昨年の成人式は、8日(月)でしたが、昔(平成11年まで)は1月15日でしたが、ハッピーマンデーという訳のわからない制度によって、1月の第2月曜日と定められたことによるものです。成人の日で思い出に残るのは、昨年の成人式です。せっかく楽しみにしていた晴れ着が、幻のものとなったあの事件です。よりによって新成人に騙しのテクニックを教えられることになってしまいました。おかげで、新成人はどんなえらい先生の祝辞よりも身に染みた教訓となったことでしょう。昨年成人になられた皆さんは、今年の新成人に世の中の厳しさをよく教えてあげてください。そして、晴れて今日新成人となる皆さんは、せめて式が終了するまで、会場の雰囲気を壊すような行動を慎み、大人の仲間入りをしてください。人生すべからく我慢ですよ!
その証拠を一つ示しましょう。身近なところでは、今夜に行われるどんと祭です。宮城県では仙台の大崎八幡をはじめとする各神社では、どんと祭が行われ、メインイベントの裸参りが見ものです。見ものといっては甚だ失礼ですが、ボクにとってはこの行事は神事というよりも「ガマン大会」にしか見えないのです。いつも冷めた目でテレビに映し出される映像を見ているボクとオヤジは、はだか参りに参加している人の寒そうな表情に目が行ってしまいます。「水行」にしても、この「裸参り」にしても、宗教行事としては大切な修行なのでしょうから、オリンピックと違って「参加すること」に意義があるわけではないように思うのです。それ相応の覚悟を持って邪念を振り払う強い気持ちがなければ、ただのガマン大会にしかならないように思うのです。霊験あらたかな神様であれば、少しぐらい不純な動機で参加している人にも、せめて風邪など引かせないように守ってあげてほしいものですよね。わが家では、「君子でなくても危うきに近寄らず」というのが家訓です。
もっともこの家訓は、オヤジがアドリブで作ったもので、先祖伝来のものではありません。ところが、何故かわが家では、家族みんながこの家訓だけは誠実に守り通しています。我慢するのが修行なら熱いお風呂に入るのも修行のうちということになるのでしょうか。この場合は、まさに霊験あらたかで、冷たいビールとういご褒美がすぐにもらえます。神様が与えるご褒美というのは、単に我慢することに対してではなく、邪気を振り払い、逆境にめげない忍耐力を身に付けるために修業した人に与えられるものでしょう。つまり、修業したふりをしている形だけの人には何のご利益も与えない。それが神様たちの申し合わせ事項ではないでしょうか。神様の霊験にすがるのも修行なら、日々の勉学や仕事に対して前向きに取り組むのも修行です。ガマン大会という意味ではこちらの方が、よほど辛抱強さが要求されます。とかく日本人は、本を買うと読んだような気になり、貯金箱を買うとお金を貯めたような気になる。形だけを整えるのではなく、精神を鍛えましょう。