オヤジのお気に入り番組
相棒のオヤジが楽しみにしている番組の一つが、日本テレビ系・日曜日の夕方に放送される「笑点」です。特に大喜利は、何が飛び出すのかわからないところが魅力で、一言一言がためになるというのです。6人のメンバーはそれぞれ特徴があり、限られた時間の中で、面白い答えをまとめ、笑いを誘うのは並大抵の修練ではないはずです。ただ、よく観察していると、メンバーには回答のパターンがあることに気が付きます。それは、得意技をベースにして色々なオプションに対応しているということです。オヤジは、その技を覗き見することが本当の目的のようです。
6人のメンバーの得意技とは、およそ次のようなものではないでしょうか。小遊三は、「自販機の下の小銭あさり」「銀杏拾い」「警察とのかかわり」「下ネタ」「アランドロン、福山雅治、壇蜜」「秩父のけなし」など。好楽は、「貧乏」「ひま」。木久扇は、「とんちんかん」「時々つながる」「木久蔵ラーメン」「大年俳優の物まね」。三平は、「蛯名家の話題」。円楽は、「歌丸いじめ」「腹黒」「司会者いじり」。太平は、「フナッシー」「花火の音」「オカマ」「大月のけなし」といったところでしょうか。また、全員に共通していることは、司会の昇太が独身であることをネタにしたいじりがあります。
回答者の面々は、こうしたお得意のキイワードと問題を対応させ、問題の趣旨に合ったパターンをいくつか候補として抽出し、面白そうなものを選んで回答しているように思います。しかし、だからと言ってそう簡単に答えが導き出せるものではないはずです。ときには、かなり苦しいものやサブイ感じのものもありますが、そこは噺家、持ち前の話し方や表情でカバーし、何とかまとめるのはさすがです。それでも、即興で面白い答えができなかったときには、苦肉の策として「古典落語のネタ」を使ったりしますが、その時は司会者が、そのことを指摘することで、話しがまた面白くなる。奥が深い。