ハチの巣騒動
気づいたのは、たぶん1ヵ月ぐらい前だったと思うのですが、わが家の庭にスズメバチの巣が作られているのを発見しました。お母ちゃんが発見した時は、ほんの一握りの大きさで、それがスズメバチの巣であるかどうかは解りませんでした。しかし、その巣は日増しに大きくなり、野球のボールくらいの大きさになったころ、出入りするハチの姿が確認され、どうやらスズメバチの巣であることに気がつきました。テレビでは毎日のようにヒアリのことが報道されているので、危機感を募らせたのか、お母ちゃんはハチの巣を駆除するための殺虫剤を買い込んできました。
ハチの巣は、窓に接している柚の木の枝にあり、網戸を通して薬剤を散布すればハチを撃退できるような場所にあります。しかし、最悪の場合を想定すると軽々にはアタックできず、どうしたものかと思案に暮れていました。今日も今日とて、お母ちゃんが大きくなったハチの巣を眺めてため息をついていた時、石巻に住む次男が現れ、網戸越しに薬剤を吹きかけたのち、巣を地面にたたき落として作戦は大成功でした。日が落ちたころ、あんのじょう親と思しきハチが巣のあった辺りを飛び回っていました。その姿は、心なしか元気がなさそうで、少し申し訳ないような気がしました。
考えてみれば、わが家はハチに限らず動物たちがみんな集まる場所なのです。時にはハクビシンが舞い込んできたこともありました。ハチが巣を作ったのも、たしか3度目で、大きいものは中ぐらいのキャベツほどあったと記憶しています。その時はスズメバチではなく、アシナガバチの巣でしたが、あまりにも大きいので、プロにお願いして駆除してもらいました。人間から見ると、何の断りもなく侵入してきたあつかましいやつと思うかもしれないが、元々は、彼らの棲息域であったわけですから、何の断りもなく勝手に所有権を主張しているのは、人間の方かもしれません。ボクとしは複雑な心境です。